2007年07月03日

(13)風と光の会話

 世の中には、物事を楽観的に見る人と、悲観的に見る人がいる。よくあるたとえでいうと、一升瓶に半分、酒が入っているのを見て、もう半分しかない、と思う人と、まだ半分も残っていると思える人のことである。
 ファイターズの試合を見ていても、必ず、この2種類の人に出くわす。人さまのことは別にして、自分の心の中をのぞいてみても、ある時は楽観的に、またある時は悲観的になっている。先日の関大との試合でも、僕の心中は「楽観」と「悲観」の間でジェットコースターのように揺れ動いていた。楽観的な僕を「光」、悲観的な私を「風」にたとえて、その会話を再現してみる。
 光 −それにしても、ファイターズは得点力が上がった。WRは質量とも豊富で、かつてないほど高いレベルにある。去年のメンバーが丸ごと残っている上に、スーパーアスリートの2年生柴田、1年生松原が加わったから、当分、安心して見ていられる。京大戦や神戸大戦を見ていても、相手DBはウチのレシーバー陣を相手に、なすすべがないように見えた。パスを投げる三原は昨年以上に安定しているし、そこへ元気印の加納が復活してきたから、こと攻撃に関しては何の心配もいらない。
 風 −そうはいうけど、オフェンスラインの安定感はまだまだじゃないかな。去年の白水君や生田君のように、絶対的な信頼のおけるタックルはまだ育っていないし。第一、京大は関学のパス攻撃に備えた特段の対策をとっていなかったようだし、神戸大も暑さで後半はバテバテだった。そんな相手から派手に得点を重ねても、額面通りには受け取れないのではないかな。
 光 −いやいや、あの京大や神戸や関大から、コンスタントに得点を重ねた攻撃力は本物やで。けがから復帰したRB石田の突破力も一級品。これに、いまは調整中のRB河原のスピードと切れ味のあるランが加われば、攻撃の幅はまだまだ広がる。先日のJV戦で爆走した1年生の久司にも期待が持てる。これだけのメンバーが揃ったら、立命や法政のスピードと馬力のあるディフェンスを相手にしても、相当の得点が期待できる。
 風 −その立命や法政が春から高いレベルの試合をしていると聞くから心配でならんのですわ。とりわけ立命は社会人の強豪チームを相手に堂々と勝っている。それも、エースレシーバーの前田君をワールドカップの日本代表に送り出した中での勝利というから、そのレベルの高さは大変なものでしょう。実際、あの前田君には、万博スタジアムであった日本代表との試合で、ファイターズはタッチダウンパスを決められている。あんな選手が社会人のトップ選手にもまれて、秋にはさらにレベルアップして帰ってくるのだから、ウチのディフェンスもしんどい話やないか。
 光 −いやいや、そのディフェンスが今年は試合を重ねるたびによくなっている。ラインはスピードのある早川が成長しているし、両サイドの川島も黒澤もやっと動けるようになってきた。試合にはあまり出ていないが、國方の素早い動きも健在だ。1年生の村上や平澤も、試合に出るなり非凡な所を見せている。LBは佐藤を中心にまとまっているし、懸案のDBは、レシーバーから徳井と藤本がコンバートされて、一気に強力になった。
 風 −そうはいっても、関大のランプレーがなかなか止まらなかったし、神戸大には大園君へのパスをさんざん通された。幸い、効果的なインターセプトなどがあって、得点には結びつかなかったけど、立命が相手では、そうもいくまい。まだまだレベルアップが必要でしょう。
 光 −それはその通り。春のレベルで満足してしまうような選手やコーチは一人もいないはずですよ。チームはこれから、夏の合宿で鍛えて、秋にはさらにグレードアップして登場してくれるでしょう。それを大いに期待しようではないですか。
 風 −おっしゃる通りですな。いろいろ、気がかりなことばかり言いましたけど、勝負はこれからですわな。どれだけ密度の濃い練習をするか。どれだけ高い意識を持って鍛錬するか。チームはJV戦でフットボールの練習は終わり、金曜日までランニングのプログラムをして春シーズンは終了とのことで、前期試験期間は試験勉強に集中するそうだから、夏場の精進を期待しましょう。
 光 −前期試験といえば、先日のJV戦の後のハドルで、小野コーチが「しっかり勉強して、しっかり単位を取るように。レポートの作成に当たっても、参考資料を丸写しするようなことはするな。オフになっても、ファイターズの一員ということをいつも意識して、行動するように」と、大きな声で気合を入れていました。アメフットを通じて人間を育てる、というファイターズならではの光景だと思って、僕は少々感動しました。最後に付け加えて、この対話を終わりましょう。
posted by コラム「スタンドから」 at 07:16| Comment(3) | in 2007 Season
この記事へのコメント
そうです。シーズンオフ中は勉強に励みましょう!
おそらく関係者はみな,フットボールをやるためではなく,学問を修めるために関学に入学したはず。
皮肉ではないです。他意もありません。
シーズンインしたら,フットボールに集中しましょう!
Posted by ドロップゴール at 2007年07月04日 17:22
先日のJV戦を最後にマネージャーに変わる選手が、最後のプレーでタッチダウン!涙ぐんでいるファイターズのいたことも記憶に残したい。   
Posted by 涙腺ユルユル at 2007年07月10日 11:52
 関関戦の一場面を観て学生スポーツの素晴らしさを改めて感じました。ハーフタイムの練習中に大西君の蹴ったパントが伸びすぎて、グラウンドを横断していた関大の松葉杖をついた選手に当たった時、ひたすら頭を下げる大西君達に、松葉杖を大きく振って「大丈夫・・・」と応えてくれた選手の表情は敵ながら微笑ましかったです。
 それにしても母校のグラウンドで自チームの試合が見られるなんて至上の喜びです。JV戦も含め出来る限り観戦したいですね。
Posted by 気持ちはいつまでも大学生 at 2007年07月10日 20:14
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。