2019年11月13日

(28)ようし、もう一丁

 10日、万博記念競技場での立命戦は、試合の始まる2時間前から応援席に座っていた。しかし、不愉快なことが相次ぎ、キックオフの1時間前には、もう疲れ果てていた。
 その内容は、ここで説明するようなことではないが、ファイターズの応援に通うようになって数十年、最も不愉快な1日であったことは間違いない。
 けれども、試合が始まると、その進行を追うのに熱中した。ファイターズは終始後手に回ったが、本当に強い立命を見て、ようし、もう一丁という闘志がわいて来た。
 午後3時、待ちに待ったキックオフ。ファイターズが自陣25ヤードから攻撃を始める。QB奥野からRB三宅やTE勝部へのパスがポンポンと決まってわずか4プレーでゴール前21ヤードまで進む。しかし、そこから相手の壁を突破できない。やむなくK安藤がFGに挑むが、それが外れ、先制点を逃がす。
 がくっと来るファイターズとは対照的に相手のベンチは盛り上がる。パスとランを織り交ぜた力強い攻撃で着実にダウンを更新。守備陣が早い動きで止めようとするが、重戦車のような相手の圧力を止めるのは容易ではない。FGの3点でしのぐのが精一杯だった。
 なんとか反撃をと祈るような気持ちで応援していても、事態は好転しない。逆にパスを奪い取られてまたFGの3点を献上。前半終了間際にも3本目のFGを決められ9−0で折り返す。
 後半に入った頃から、守備陣の動きがよくなり、互いにパントを蹴り合う展開。均衡を破ったのはファイターズ。奥野から糸川、三宅、阿部、鈴木、また三宅へと、ターゲットを次々と変えたパスが立て続けに決まり、ゴール前1ヤードに迫る。仕上げはRB前田公。ゴール中央へ飛び込んで待望のTD。安藤のキックも決まって9−7と追い上げる。
 しかし、そこからの攻撃が続かない。相手守備陣の的確な対応でパスコースがふさがれ、ランも止められる。あげくにファンブルで相手に攻撃権を渡し、勢い付いたオフェンスに決定的なTDを奪われる。
 苦しい戦いは試合後に公表された両チームのスタッツを見れば理解できよう。ダウンの更新はわずかに7回。それもパスばかりでランによる更新は一度もない。獲得ヤードも相手の258ヤードに対してわが方は155ヤード。ランでは計13ヤードしか進めていない。逆に被インターセプトが2回、ファンブルが1回あるのだから、苦しいことこの上ない。わずかな光明といえば、QBサックが3回という、守備陣のがんばりを象徴する数字があるだけだ。
 結果は18−7。点差以上に圧倒されたという印象の残る試合となった。
 試合後、鳥内監督から「インセプやファンブルがあんなにあったら勝てんわな。捕れる球も落としてたし…」という言葉があったが、まさにその通り。せっかく反撃ムードが盛り上がってきたのに、落球やファンブルでそれに水を差す。耐え続けた守備陣も徐々に疲労が積み重なり、戦列を離れる選手が出てくる。そこを突くように相手がパワフルなラン攻撃でたたみかける。なかなか勝利への道筋の見えてこない試合だった。
 悔しい敗戦だが、それでもシーズンが終わったわけではない。今週末から2週連続で行われる試合を勝ち抜けば、再度雌雄を決する機会が手に入る。その間、じっくりと次の試合に備えることのできる相手と比べると、苦しい状況であることは間違いないが、それでも名誉挽回のチャンスは残されている。
 その試合を見据えて、どのようにチームの状態をアップしていくか。骨のきしむような今回の戦いで、その強さを実感した相手に、どう立ち向かうのか。どこに突破口を見つけるのか。タイトなスケジュールではあるが、時間はまだ残されている。気持ちを強く持って練習に励み、再度の戦いに挑み続けてもらいたい。
 合い言葉は捲土重来。こんなところでくたばってたまるか、である。
posted by コラム「スタンドから」 at 09:02| Comment(6) | in 2019 Season
この記事へのコメント
同率で並ばれて、否、並ばせてしまいました。昔だと、2週間ほど置いてプレイオフでしたが、現行制度だとそうはいきません。2年前に引き続き、初経験です。
昨夜は晴天ではありませんでしたが、満月がはっきりと見えました。さあ、行きましょう。
Posted by Blue Blood at 2019年11月13日 19:51
S41卒です。石井さんの愛情あふれるファイターズへの思いが伝わってきて時に涙しています。
立命に完敗でした。捲土重来期待しています。
残念でした。
この場でいうことではないかと思いますが、応援に対しての苦言です。
私はほとんど単独での応援です。それ故私が毎回残念だと思うのは応援の席の占拠です。。先日も私は京大OBの甥と一緒の観戦で昼前に競技場に行ったのですが、主がいない席がKGロゴの座布団、マフラー、毛布で占拠されていたことでした。京大応援団を押しのけての席取りは問題です。甥は「いつものことながら関学が占拠やなあ」とつぶやいていました。恥ずかしかったです。甲子園ボウルでも同じような光景が見られます。この場でいうことではないですが、どこにいえばよいかわからないのであえてこの場をお借りしたことご容赦ください。
今はただ、立命といま再び戦う機会を獲得、挑戦権を得ていただきたいと思っています。
駄文お許しください。
Posted by 國重敏明 at 2019年11月13日 21:18
勝者は何方か一方しかあり得ない
のですから結果は仕方がないことです。
次に向けて頑張れと応援します。
対戦相手への敬意を忘れず圧倒してください。

言われるまでもないとは思いますが
この先の試合は負けたら4回生は引退
同時に下級生の鳥内監督とのフットボールも
終わりを告げることとなってしまいます。
「4回生と」?
それとも
「鳥内監督と」?
「ファイターズの皆んなと」?
「ーーーもっとフットボールがしたい」
4回生の想いも
下級生の想いも
たくさんの人たちの想いを分かって
あげられる人になれますように。
Posted by blue_sky_blue at 2019年11月13日 23:08
毎年、4年生は負ければ終わりの日が訪れます。監督は「俺が最終年度やから勝つ?関係あらへん」と早々に明言されています。応援する側は当然終わってほしくないので、次は勝ちましょう。席取りで迷惑な人は、本人に言えば良いと思います。言う事を聞いてくれなければ、うーん、係員を呼ぶとか。やっぱり、なるべく50ヤードの延長線上の比較的高い所で見たいですもんね。「あの辺りで見たかった」が「あの辺りで見た」になれば良い、と言うか、していきましょう。
Posted by 千田 at 2019年11月14日 02:02
確かにどこに勝機を見つければよいのかわからないような試合でした。オフェンスのラインがRBの走路を開けられなかったのは事実ですが、それでもパスのための時間はどうにか保っていたように思います。立命館はさすがに強くて速いです。キャプテンを中心にデフェンスラインの強いことには脱帽です。でもファイターズのデフェンスも強いですね。相手のオフェンスも必死で向かってきましたが、TDまではなかなか到達しなかったです。7対18ですね。この数字はまだまだ逆転可能です。デフェンスはTD3本以内ですし、オフェンスも全く歯が立たないわけではありませんでした。昔々、0対21から翌週14対0に逆転したことがありました。あの時の京大に比べるとまだまだ勝機はあります。今回は立命館に「恐るべきKG!」を見せつけるいい機会です。それにしても大きな試練です。聖書の言葉「神様はあなた方に耐えられない程の試練を与えることはありません」まさにこの試練を乗り越えてこそ、もう一段上の立派な「男」になっていくのでしょう。(主務の橋本さんは女性ですが、彼女も立派は女性に育っていくはずです)そう考えるとこの3週間はKGファイターズにとって与えられた大きな試練にどう立ち向かっていくかが試される時間です。その前にリーグ戦では苦戦した神戸大も侮れませんが、彼らにはKGの真の姿を見ていただきたいです。そして神戸に勝利して、翌週、立命館に堂々と向き合っていただきたい。きっと彼らはやってくれます。私たちは静かにその時を待ち、その時が来たら精一杯応援しましょう。
Posted by saka49 at 2019年11月14日 04:56
明日は福岡で西南学院大とですね。
まずは目の前の試合から、しっかりファイターズの試合をして来て下さい!
現地には行けませんが、応援してます!
負傷者が出ませんように。
Posted by KGファン at 2019年11月15日 16:34
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